ワークキャップについて

前ツバのついた、トップが平らで比較的浅めに作られたカジュアルキャップです。幅広くシンプルなコットンキャップ全体を指すこともありますが、通常はレイルロードキャップと呼ばれる平天の帽子のみを差します。1900年代初頭のアメリカで生まれた、鉄道作業員の帽子が元になっています。当時作業着を生産していた会社で好まれて作られていたのがこの形のキャップでした。

昨今のように円筒形に作られているものはあまりなく、サイドの4~6箇所ぐらいにタックを取っているキャスケットに近いトップにボリュームのあるシルエットの帽子がほとんどでした。この帽子が作業員の帽子として広がり、次第にエンジニアキャップと呼ばれ、働く人の帽子・働く時の帽子という意味合いの「ワークキャップ」となりました。ファミコン時代の初期のマリオがかぶっていたのは、配管工という職業設定やシルエット・かぶりの浅さから見て、おそらくこのワークキャップだったのではないかと推測されます。作業員の帽子なので、昔のものはキャンバスやデニムなどの丈夫なコットン生地で作られていました。

 

ワークキャップの種類・デザイン

トップのボリューム感に幅があり、サイドにタックを取ってキャスケット風のボリューム感のあるデザインに仕上げたキャップと、円筒形でフィット感のあるデザインのキャップがあります。飾りのないシンプルな、無地で単色のコットンの帽子が最も多いです。

キャンバスの他、デニムやヒッコリーのキャップも多くあります。ただ、かなりデザインの広がりがある帽子でもあり、ニット・ファー・麦わら・合皮など様々な種類があります。野球帽はメッシュ使いのものが多くありますが、ワークキャップではほとんど見かけません。深めにかぶれるものもあり、特に柔らかい素材のものが深くかぶりやすいです。

野球帽と違って正面にロゴが入っているものはあまり見かけませんが、サイドのクラウンの下の方に刺繍やブランドのロゴマークを入れてあるものがあります。後ろにサイズ調整が入っているものもあり、共布でベルト型をしていたり、マジックテープ式のものであったりします。裏地がついていないものも多くあります。スタンダードなデザインのワークキャップは男性に人気で、女性がかぶられるケースはあまり見かけないものでした。しかし、最近ではジョッキーキャップに似たようなデザインの大人っぽい帽子や、かわいいリボンのついた帽子などがあり、女性からの人気も上がってきました。ツバは曲がった芯の入っているものがほとんどですが、ワイヤーの入っているタイプの帽子も一部あります。

どんな人におすすめ?

ボリューム感の有無と帽子自体の深さに幅があり、男性でも女性でもかぶっていただける帽子です。 四角顔さん・大顔さんに特にオススメです。いずれもキャスケット風のボリュームのあるタイプで、浅めのものがオススメです。サイドや前髪をしっかり出して、顔回りのボリューム感が損なわれないようにしてみてください。浮かせるように浅めにかぶるのもよく似合います。もし面長さんがかぶる場合は、ボリューム感のない深めのものを深くかぶって下さい。逆三角顔さんも、ボリュームのないタイプのほうがオススメです。丸顔さんがかぶる場合は、四角顔さんと同様にボリューム感のあるタイプのものを浅めにかぶるほうがオススメです。

おすすめのコーディネイト

男女ともにかぶっていただける帽子です。カジュアルで男性的な帽子で、あまりきれいめな服には合いません。アメリカンな感じを意識したコーデや、シンプルカジュアルなファッションなどによく合います。

スタンダードなデザインのものは、ガーリーなファッションにはなかなか合いません。スカートよりもパンツスタイルに合わせたほうが、コーディネートがうまくいきます。顔の形にあわせて、シンプルでスタンダードなキャップやデニムのキャップを選ぶとコーディネートしやすくおすすめです。派手な柄物や色のワークキャップはファッション全体から浮いてしまうこともあり、オシャレ上級者向きと言えます。

ワークキャップのかぶり方

後ろを深くかぶってから前に下ろすようにかぶるとかぶりやすいです。横幅の気になるような顔の形の方は、浮かせるような感じで浅めにかぶって下さい。そうでない場合は深くかぶってしまって問題ありません。元々浅めに作られていることが多いキャップなので、深くかぶっても視界を遮らずかぶりやすいことがほとんどです。スナップバックよりもおしゃれなベルトバックを採用した帽子も多いので、前後逆にかぶってもオシャレでオススメです。