基本
帽子のホコリを落とす
帽子用のブラシでブラッシングしたり、軽くたたいたりしてホコリを払い落とします。この時、粘着テープは使わないで下さい。その時だけはキレイになりますが、粘着素材が帽子に移ってホコリがつきやすくなってしまいます。帽子をいくつも持っている場合は、「黒っぽい帽子用」と「白っぽい帽子用」で2つのブラシを使い分けるのがオススメです。
帽子のスベリの汚れを落とす
スベリの汚れを、固く絞った濡れタオルでふきとります。汚れがひどい場合は、裏に乾いたタオルを当てて、衣類用中性洗剤を標準の10倍に薄め、浸したタオルで表からたたいて下さい。よごれを裏のタオルに移すように落とします。本体が濡れないように気をつけて落とし、最後に濡れタオルで洗剤を拭い取ります。
帽子を乾かす
乾いたタオルで水分をよく拭き取り、紙やタオルなどを優しく詰めて風通しの良い日陰でしっかり乾燥させます。熱風を当てると変形・変色・変質してしまいますので、ドライヤー等は使わないで下さい。臭いが気になる場合は、衣類に使える除菌・消臭スプレーを帽子の内側から吹き付けます。変色する場合があるので、はじめてスプレーするときは必ず目立たない場所で試し、表からはかけないようにして下さい。
織布の帽子のお手入れ
織布の帽子には洗えるものがあります。品質表示がないか必ず確認してください。洗い方については下の方に掲載しています。
洗えない場合は「帽子の基本的な扱い方」と同じようにお手入れします。毛羽立ちが気になるものはブラシを使わず叩いてホコリを落とします。比較的水分に強いものが多いので、ひどいよごれは堅く絞ったタオルで叩くように落とすこともできます。衣類用中性洗剤を使う場合は、標準の100倍以上に薄めて使用し、後で濡れタオルをつかいできるだけ洗剤を落として下さい。
フェルトの帽子のお手入れ
フェルトはホコリがよくつくので、こまめにしっかりブラッシングします。
フェルトには毛の流れがあるため、それに沿ってブラッシングします。ほとんどの帽子は図のように左回りですが、右回りのものもあります。撫でてみると毛の流れがわかります。水分に弱く変形しやすいので、フェルト部分には濡れタオルを使わないでください。軽い汚れは、毛の流れに沿って消しゴムでこすります。強くこすると変質しますのでご注意下さい。動物性繊維のものは虫食いにあう場合があるため、収納時は防虫剤を使って下さい。
天然素材(ペーパー・麦わら・ラフィア・パナマなど)の帽子のお手入れ
基本的に、「帽子の基本的な扱い方」と同じように扱って下さい。水分に非常に弱いので、本体に濡れタオルは厳禁です。
変形だけでなく、退色・乾燥や折れ曲がりによる割れ・虫食い・カビなどの心配があります。天日にあてず、しっかり陰干しし、収納時は防虫剤を使ってください。
丸洗いできる帽子の洗い方
原則手洗いです。洗剤は、漂白剤や蛍光剤の入っていない衣類用の中性洗剤を使って下さい。コサージュなどは事前に外しておきます。
濃い色の帽子は色移り・色落ちすることがありますのでご注意下さい。ひどく汚れた部分がある場合には、標準の濃度で薄めた洗濯液で先洗いしておきます。
強くこすったり、もみ洗いをすると変形の原因になります。裏に乾いたタオルを当て、上から洗濯液をたっぷりつけたスポンジで洗うと、タオルに汚れが移りひどい汚れも比較的簡単に落ちます。洗い桶などに標準の濃度の洗濯液をいれてやさしく押し洗い/つけ置き洗いし、洗剤が残らないようにしっかりすすぎます。
洗濯機の脱水は使わず、タオルで水分を拭き取ります。内側にタオルをやさしく詰めて、しわを伸ばして陰干しします。
型崩れが心配される中折れ帽・型入れしたハットの収納の仕方
型崩れが心配されるハットは図のような円筒の厚紙で台を作り、帽子を逆さまにいれて乾燥させます。こうすると中折れの部分はもちろん、ツバの変形もふせげます。
帽子を壁や帽子掛けなどに掛けて収納すると、中折れ部分などの変形の原因になります。また、逆さまにしないで普通に置いていると、こちらもツバの部分が変形してしまいます。